「神々の黄昏」 無観客上演/無料生配信

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

"「...歌手やスタッフを全員集めて、
1人でも反対したら(配信を)やめると言ったのですが、
年に1本ずつ上演してきたオペラの"最終回"を
上演できないことの方が、皆にとってつらいことでした」"

今日の日経新聞文化欄から。
3月7、8日、大津市のびわ湖ホールで、
ワーグナーの楽劇「神々の黄昏」を
無観客上演して無料で生配信した
指揮者・沼尻竜典さんのインタビューから。
配信するためには
さまざまな権利者の許諾が必要でだったけど、
「ニーベルングの指環」最終部の初演で関係者が、
びわ湖ホールにいたことが幸いしたのだそうです。

"この配信はのべ41万人ほどが視聴、
通常の公演の100倍もの聴衆の目に触れたことになる。
とはいえ、びわ湖ホールにとっては、
約6千万円のチケット収入が入らず、
上演経費(1億数千万円)だけがかかったことにもなる。
近くブルーレイを発売する予定だが、
収益が上がったとしても制作費の回収には程遠い。"

私も2日間連続でほぼ全部観ましたが、
素晴らしい公演でした。
今後どうやってこうした公演を続けていくのか
大きな問題ですね。

"「どんな形でもいいから、
また演奏会ができるようになったら、
真っ先に復活ののろしを上げられるよう、
今は、自己研さんを積んでいます。
そして、再開後の僕の演奏会に
『神々の黄昏』の配信を聴いた方が1%でも来てくれたら、
どんなにうれしいことか」"

「休憩時間のたびに、視聴者数が何万人を超えた、
などと情報が入るんです。
客席に人は見えなかったけれど、
聴衆の熱を感じながら演奏することができました」