ザルツブルク旅行③「メデア」

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8月7日

18時30分開演の
祝祭大劇場でのケルビーニのオペラ「メデア」は、
元々のギリシャ悲劇の王たちの話の舞台設定を
徹底的に現代に置き換えた新演出でした。

子供たちはいつもスマホをいじっているし、
家ではゲームばかりしてる(笑)。

【以下、ネタバレあり!】

演出的にも、
結婚式前のバチェラーパーティが
セクシーなポールダンスの店で行われたり、
ホテルでの不倫の場面では
バスタブから生身の女性がヌードで登場したりします。

劇の要所要所ではヴィデオ映像が多用され、
ライヴカメラまで出てきます。
初めて観た演目なので分かりませんが、
多分原作にはないフランス語による
電話の会話も印象的に使われています。

徹底的に俗っぽく人間的な話にしているのは
ちょっとどうかな?と思うシーンもありますが、
場面展開のアイディアにはドキッとさせられて、
眠くなったりしない演出でした。

ヴィジュアルが俗っぽいのと対照的に、
ウィーン・フィルによる演奏は、
ケルビーニの音楽の良さ、美しさが際立っていました。
指揮者、オーケストラの貢献は大きかったと思います。

観客は大拍手。
このの写真を見ていただくと分かりますが、
最後にガソリンに火をつけるシーンがあり、
ちょっと日本人としては複雑な気持ちになりましたが、
全体的には面白い演出だったと思います。
新演出は成功ですね。

公演の後は、
雨模様だったのでホテルの近くまで帰って、
イタリアンの「Di Renzi」で軽く食事。
前菜とパスタの材料が丸かぶりなのは失敗でしたが、
美味しい店でした。

ごちそうさまでした。