円熟のアリス

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東京オペラシティコンサートホールでの、
アリス=紗良・オットのピアノ・リサイタルを聴いてきました。
大きく肩を出した黒いドレスで、
いつもの裸足で登場。

座席は1階21列7番。
わりと観やすい席でした。

●曲目
ドビュッシー:ベルガマスク組曲

ショパン:ノクターン第1番 変ロ短調 Op. 9-1
ショパン:ノクターン第2番 変ホ長調 Op. 9-2
ショパン:ノクターン第13番 ハ短調 Op. 48-1
ショパン:バラード第1番 ト短調 Op. 23
   ***
ドビュッシー:夢想
サティ:グノシエンヌ 第1番
サティ:ジムノぺディ 第1番
サティ:グノシエンヌ第3番
ラヴェル:夜のガスパール

オール・フランス・プログラムで
柔らかい曲想の選曲。
流石のショパンで盛り上げて前半終了。

後半は休止なしにすべての曲を続けて演奏しました。
サティの曲から「夜のガスパール」への
繋がりが自然なのに驚きました。
最後の曲で
彼女の持ち味の足を踏みならしながらの
弾きまくりも披露して、
素晴らしいエンディングでした。

これならアンコールは要らないな、
と思いましたが、
ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」で
さらに盛り上げて終わりました。

全体に、
これまでの見かけによらず
剛直な弾きぶりというイメージから脱却して、
円熟味がより増してきた印象です。

デビューして10周年、
相変わらず美しく、
30歳になったアリスの今後が楽しみです。