感銘を受けた"世界一のシューマン奏者"のハイドン

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すみだトリフォニーホールで
エリソ・ヴィルサラーゼの
ピアノ・リサイタル
を観てきた。
座席は1階17列12番。
観やすい席だった。

曲目)
モーツァルト/ドゥゼードの「ジュリ」の「リゾンは眠った」による9つの変奏曲 ハ長調 K.264(315d)
ブラームス/ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調 作品1
   ***
ハイドン/アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6
シューマン/交響的練習曲 作品13

アンコール)
シューマン/『森の情景』より予言の鳥
シューマン/献呈(リスト編)
ショパン/2つのワルツ 作品69より 第9番 変イ長調「告別」
ショパン/華麗なる大円舞曲 変ホ長調 作品18

モーツァルトの変奏曲は可愛らしい曲。
ブラームスのピアノ・ソナタ第1番は、
ちょっと力まかせな感じだったが、
エリソの演奏の音量と迫力はやはりすごい。

前半は、ピアノのせいか、
こちらの耳が大音量にまだ慣れていないせいか、
もう少し高音の繊細さがほしい気がした。
しかし、中低音の充実は素晴らしい。

後半最初のハイドンの
アンダンテと変奏曲ヘ短調も驚きの演奏だった。
エリソの緩急・強弱が絶妙な素晴らしい演奏で、
端正で愛らしいこの作品に出会えたことが
今日いちばんの収穫だ。

シューマン交響的練習曲は、
さすがリヒテルが「世界一のシューマン奏者」
と称えたというのにふさわしい出来。
客席はまさに万雷の拍手。

しかし、まだまだ驚きがあった。
アンコールではシューマン、ショパンの名曲を、
凄まじいスピードとテクニックで弾きまくった。
ドヤ顔で引き下がっては出てきてアンコール。
観客も大喜びのコンサートだった。

だから、ライヴはやめられない。