「64年幻想」

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"57年後の日本に「東洋の魔女」はいなかった。
...「1964」がもたらしたような多幸感は社会に見いだせない。
聖火が消えて、コロナ禍の日常に引き戻されるだけでなく、
そもそも往時との落差があまりにも大きいのである。"

今日の日経1面「続「1964」夢と現実」から。
論説委員会・大島三緒さんの記事です。

"どんなにカラ元気を出しても昭和には戻れない。
しかし皮肉にも、この異形の五輪は、
日本人にようやく
64年幻想からの脱却を果たさせるかもしれない。
それは戦後史の転換点ともなる変化だ。"

開会式も閉会式もこの「64年幻想」をひきずっていましたね。
昭和半ば生まれの私でも
"いま"とのあまりにもの断絶に違和感がありました。

"連日の熱戦を眺めて感じ入ったのは、
若いアスリートたちの自由さである。
「この競技が大好き」。
国や社会の重圧と闘った「東洋の魔女」が
持てなかった言葉だろう。"

仕事上でも、この変化は痛感しています。
自戒の念を込めて、
「もう昭和は忘れよう。昭和によしとされたことの大半は、
今は通用しない」と肝に銘じようと思います。