新制作「カルメン」

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新国立劇場の
新制作「カルメン」の初日公演を観終わりました。
現代に置き換えて、
ロックステージのような
鉄パイプ構造を多用した演出でした。

特筆すべきは、
カルメン役のステファニー・ドゥストラック。
スタイルがよくていわゆるナイスバディ。
エイミー・ワインハウスをイメージして演出したというルックスが、
これまで観たカルメン役の中で
最も"魔性の女"のイメージに近いのではないでしょうか。
歌も素晴らしかった。

さらに、
本来のドン・ホセ役が来日できないということで立てた
代役の村上敏明が声の調子が良くないということで、
急遽、歌の代役として村上公太が歌うという驚きの展開です。
口パクに合わせて歌うという難業を見事にこなしていました。
こんなことあるんですね。初めての経験です。

闘牛士エスカミーリョ役のアレクサンドル・ドゥハメルは、
最初にカジュアルなスタイルで出てきた時は
太めで冴えない感じでしたが、
闘牛士服に着替えたら貫禄たっぷりで似合ってました。

あと、ドン・ホセに尽くすミカエラ役の
砂川涼子の歌唱が際立って素晴らしかった。

賛否両論ありそうな新制作「カルメン」ですが、
私は気に入りました。
大野和士指揮による
東京フィルハーモニー交響楽団交響楽団の演奏も、
ビゼーの美しいメロディを
表情豊かに表現していたと思います。
やっぱり生の演奏会は心が生き返りますね。