クルレンツィス&ムジカエテルナ第3日

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サントリーホールでの
テオドール・クルレンツィス&ムジカエテルナ第3日目の最終日。
いやあ、凄かった!
座席は1階15列15番。
とても観やすい席です。

今夜もオール・チャイコフスキー・プログラム。
前半の組曲第3番は、
管弦楽曲の面白さをすべてつぎ込んだような楽しい名曲でした。
予習の成果で最後の第4曲の12の変奏を
しっかり聴き取って楽しめました。

アンコールで、
いきなりヴァイオリン協奏曲の最終楽章を
始めたのにはビックリ!
コンサート・マスターが
イザイの無伴奏まで弾いて大喝采を浴びていました。
さすがに4日間で3回聴いたら
頭にしっかり刻みこまれましたね(笑)。

・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35より第3楽章
・イザイ:ヴァイオリン・ソナタ第2番より第1楽章
 (ヴァイオリン・ソロ:アイレン・プリッチン)

後半は、
幻想序曲「ロメオとジュリエット」、
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」という幻想シリーズ。
ドラマチックに盛り上がる2つの曲が
今回のツアー3公演の白眉でもあった気がします。

クルレンツィスは、
劇的でカリスマチックな彼の指揮スタイルに合わせて
オーケストラを創り上げたのでしょうね。

サウンドが安定してリズムのキレがいい管楽器と、
強烈な音量を叩き出す打楽器、
強力なコントラバスとチェロの重厚な低音、
そして意外に甘くてロマンチックな
ヴァイオリンとヴィオラを駆使して、
ジャズやロックのようなドライヴ感を創り上げてしまう
マジックには感嘆させられます。
基本的に立って演奏するのも
自由に演奏するとともに、
揺れる姿でリズムを感じさせる意味もあるのでしょうね。

クラシックの素人でも、曲を知らなくても
その演奏の虜になるのでは?とさえ思います。

こうなったら、
ザルツブルク音楽祭で喝采を浴びたという
ベートーヴェンの交響曲ツィクルスや、
録音が始まったマーラーも
ぜひ生で聴いてみたいですね。

とにかく、
3日間のチャイコフスキー三昧を堪能しました。
これだけ観ると、
チャイコフスキーについてもクルレンツィスについても
分かることかありますね。
いい経験をしました。