サントリーホールでの
マウリツィオ・ポリーニの公演を聴いてきました。
座席は1階3列15番という観やすく近いいい席。
10月11日の予定が
「腕の疲れがとれない」との理由で今日に延期になりました。
●元のプログラム
・ショパン:2つのノクターン Op.55
・ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58
・ドビュッシー:『前奏曲集 第1巻』
●変更後のプログラム
・ショパン: 2つのノクターン op.27
2つのノクターン op.55
3つのマズルカ op.56
子守歌 op.57
***
・ドビュッシー: 前奏曲集 第1巻(全12曲)
[アンコール]
・ドビュッシー: 前奏曲集 第2巻から 花火
前半のショパンのピアノ・ソナタ第3番が中止になって、
ノクターン、マズルカ、子守唄の組み合わせになりました。
10月18日の公演では、
ベートーヴェンのハンマークラヴィーアを含んだプログラムが、
今日の元々のソナタを含んだプログラムに変更になった上で、
さらに今日の最終的な曲目と同じに変更されたようです。
しかし、
ポリーニが弾く小品だけのプログラムというのも
味わい深いものがありました。
特に、
後半のドビュッシーの前奏曲集第1巻は、
精妙なタッチとサウンドが素晴らしい。
中でも、
後半の「沈める寺」「ミンストレル」、
そして第2巻からのアンコール曲「花火」は、
このピアノの巨匠の悟りの境地のような
透明かつ強靭な演奏でした。
聴衆はスタンディング・オベーション。
観客席にいたクリスティアン・ツィメルマンも
立ち上がって拍手をしていました。
それに値する素晴らしい演奏だったと思います。
腕力、体力が必要な曲をキャンセルし続けた今回のツアー。
今日がツアー最後だと思いますが、
弾いているときはともかく、
歩いている時の衰えぶりはちょっと心配です。
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