池袋の東京芸術劇場で
「第17回ショパン国際ピアノ・コンクール2015
入賞者ガラ・コンサート」を観てきた。
座席は3階A列19番。
離れてはいるが見通しのいい席だ。
6位までの入賞者たちが揃って
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団と来日して
各地で演奏会を開いている。
◆エリック・ルー
24の前奏曲 Op.28より
第4番 ホ短調 、第15番 変ニ長調「雨だれ」、第16番 変ロ短調、第17番 変イ長調、第24番 ニ短調
◆ドミトリー・シシキン
スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op.31
◆イーケ・(トニー・)ヤン
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
ワルツ 第1番 変ホ長調 「華麗なる大円舞曲」Op.18
◆チョ・ソンジン
夜想曲 第13番 ハ短調 Op.48-1
幻想曲 ヘ短調 Op.49
ポロネーズ 第6番 変イ長調 Op.53「英雄」
***
◆ケイト・リウ
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
◆シャルル・リシャール=アムラン
ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21
今夜は、
前半はピアノ・ソロ、
後半はピアノ協奏曲という構成。
コンサートの印象は、
やはり順位通りだな、ということ。
前半の最後に登場した
優勝者のチェ・ソンジンは、
英雄ポロネーズ他を
スケールの大きい演奏で貫禄を見せた。
ショパンにとどまらず、
いろいろな作曲家の曲演奏も聴いてみたくなる。
コンサートのトリをつとめた
第2位のシャルル・リシャール=アムランは、
ロマンチックな協奏曲第2番をリリカルな音で美しく弾ききった。
たしか、
コンクールのファイナルで
弾かれることが比較的少ないこの曲を弾いたはず。
得意の曲なんですね。
第3位のケイト・リウは、
今回の入賞者の中でいちばん個性的だと聞いて、
ぜひ観てみたかった。
その情報に違わず、
彼女が挽く協奏曲第1番は
実にゆっくりとしたテンポがユニークだ。
とくに第2楽章の遅いこと!
美しい響きで自由自在に弾く
その音楽は驚きに満ちていた。
ただし、
この曲の魅力のひとつ、
第3楽章の颯爽とした爽快さは少なく、
この点が物足りなかった。
他の入賞者たちも
素晴らしいテクニックと
美しい響きで楽しませてくれた。
休憩を入れてたっぷり3時間半、
ショパンの音楽に浸ることができた。
5年前も同じ趣向のコンサートを聴いたが、
今回の方がやや小粒かも?
今後の飛躍に期待したい。
コメント