ピノックのロ短調ミサ曲

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紀尾井ホール・紀尾井シンフォニエッタ東京の
創立20周年記念特別演奏会
バッハのロ短調ミサ曲を聴いてきた。
座席は2階3列19番。
顔の表情などはよく見えないが、
宗教曲を聴くにはいい場所だったと思う。

指揮はチェンバロ奏者で
古楽の指揮者としても有名な
トレヴァー・ピノック。
小編成の演奏だ。

J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232
第1部《ミサ曲》
第2部《ニカイア信条》
第3部《ザンクトゥス》
第4部《オザンナ, etc. 》

前半は第1部の「ミサ」を演奏して
休憩する構成。
ピノックは飄々とした弾き振り。
金管楽器がやや不安定で、
弦は渋い響きの淡々とした演奏だった。

ソロ歌手たちが歌う順番の時に
前に出てくる趣向が面白い。
全体にもうちょっと音量が欲しかったが、
アルト(カウンターテナー)の
青木洋也は素晴らしい声をかなりの音量で響かせた。

後半は一転、
最初からメリハリのある素晴らしい演奏。
出だしから
しっとりと聴かせて盛り上がる。
ピノックの指揮も熱を帯びてくる。
最後まで一気に聴かせて、
オーケストラの小さなアラも全く気にならない。

前半はこちらの頭が多少ぼけていたかも(笑)。
最終的には、素晴らしいコンサートだった。