待ち焦がれたショスタコーヴィチ

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サントリーホールで
ニューヨーク・フィルハーモニックの
コンサート
を観てきた。

座席は1階5列15番。
観やすく臨場感の高い席だ。
演奏も素晴らしかった!

アラン・ギルバート指揮によるオーケストラは、
安定していて柔軟。
矛盾してるかもしれないが、
安定した力量で柔軟にスタイルを変えて、
幅広いレパートリーをこなしていると感じた。

ベートーヴェンの「フィデリオ」序曲と
交響曲第1番、
ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」や
アンコールのシューベルトなどを、
表情豊かに演奏して拍手を浴びていた。

しかし、今日のクライマックスは
お目当てのショスタコーヴィチの
ヴァイオリン協奏曲第1番。
以前、崔文洙と新日本フィルで聴いて
いっぺんに好きになった曲だ。

奏者のリサ・バティアシュヴィリは、
スタイルも素晴らしくセクシーなドレス姿。
弾き姿も観ていて楽しい。
ヴァイオリンのガルネリ"デル・ジュス"は、
ハスキーな低音と
あくまでも艶やかに美しく伸びる高音に
ウットリとさせられる。

オーディオ再生では聴き取りにくい
精妙なアンサンブルと掛け合いが見事な第1楽章、
ヴァイオリニストとオーケストラが
バトルをするかのような爽快な第2楽章と最終楽章。
それに挟まれた長大なパッサカリアは、
ゆっくり目のテンポで実に壮大で感動的だった。
マジで涙が出そうだった。
ライヴの醍醐味を堪能できた。

想像していたよりもヴァイオリン演奏が硬質だったが、
この曲ではそれもかえってよかった。

胸のすく快演。満足しました。

曲目)
ベートーヴェン: オペラ『フィデリオ』序曲 op.72b
ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 op.77

アンコール)
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番から第3楽章(ヴァイオリン・アンコール)

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ベートーヴェン: 交響曲第1番 ハ長調 op.21
ガーシュウイン: パリのアメリカ人

アンコール)
メノッティ:オペラ『アメリア舞踏会へ行く』序曲
シューベルト:劇音楽『ロザムンデ』間奏曲第3番