ヴィオラの魅力

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今井信子さんの
70歳記念コンサートを観てきた。

ホールに向かいながら、
「ヴィオラと言えば、浩宮だよね」
なんて妻と話してたら、
ご当人が客席に登場。
彼女の存在の大きさを象徴していますね。

歳より10歳は若く見える
小さい体の今井信子は、
オーケストラによる
バッハの「シャコンヌ」をはさんで、
モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラの協奏交響曲、
バルトークのヴィオラ協奏曲、
ヴィオラとオーケストラのための
武満徹「ア・ストリング・アラウンド・オータム」を、
古希直前にして完全暗譜で弾き切る。

凛として力強いヴィオラの魅力的な音が、
時としてチェロのようにさえ聴こえる。
中でも、
バルトークの切れの素晴らしさと、
武満での胡弓のように朗々と弾いた姿が印象的だ。

アンコールは、
弦楽カルテットをバックに
ブルッフの「ロマンス」。
これは泣かせる演奏だった。

「『タケミツメモリアル』のホールで
誕生記念のコンサートができるなんて感無量です」と、
本人も満足のコンサートになった。