宮沢喜一氏が亡くなって
今日の日経に
田勢康弘氏の評伝が出ているが、
これがなかなか面白い。
初めて名刺を差し出しながら、
「誕生日が同じなんですよ」と
興奮気味に話しかけた田勢氏に、
言った言葉。
「それが、何か?」
書の達人だという宮沢氏に、
田中角栄さん、大平正芳の
書についてたずねると答えた。
「あなた、あれを書だと?」
いちばん面白いのは、
赤鉛筆で線を引きながら、
大平正芳が怒ったという
彼のインタビュー記事の一節。
「ぼくのように東京で生まれ育った人間は、
越後や讃岐から出てきた人のように、
どうしても何かにならないと
故郷へ帰れない、
などということがないんですよ」
田勢氏も書いているが、政界は
”知性よりも義理人情で動く世界”。
こんな性格の人間が政界でやっていくのは
大変だっただろうと思う。
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