「ピカソ―アインシュタイン問題」

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"君は海難救助隊員だ。
今、沈みつつある舟の中にピカソとアインシュタインの
2人だけが取り残されているとする。
どちらか1人だけしか助けられないとすると、
どちらを選ぶか。

この問いかけは、
「ピカソ―アインシュタイン問題」と呼ばれる。
いつ誰が思いついたのかわからないが、
この思考実験、回答者の人間性の一端が垣間見えて、
ちょっとおもしろい。"

今日の日経文化欄の歌人・情報科学者の坂井修一さんの
「うたごころは科学する」から。

"相対性理論は偉大なものだが、
これは宇宙(自然)のありさまを
合理的に説明しようという行為の結果だ。
科学者は宇宙を発明したわけではなく、
理解しようとしているだけなのである。
芸術家は、人間社会を、自然を、自分自身を
、独自のやりかたで解釈し、絵画や音楽や詩で表現する。
表現という行為は自分勝手でわがままなものだが、
不思議なことにこれが同時代や
未来の人々の心を揺り動かすのである。
科学にはできないことだ。"

なかなか難しいけど、
新たに作り出すという意味では
芸術の力というものはスゴイですね。

"私の場合も、
2人を天秤(てんびん)にかけるとすれば、
ピカソのほうが少し重いように思う。
でも、だからといってアインシュタインを
見捨てることはできそうにない――
迷っているうちに、3人とも溺死するかも。
どうも、最悪の結末になりそうだ。"

(笑)