"日中、居間でひざ立ちをしている。
ひざ立ちの姿勢で足を少しずつずらし、
その場でゆっくりと360度回転する。
台所の方を向いた時、
決まって前かがみになり、床に手をつく。
規則的に繰り返される田中さんの動き。
その理由は誰もわからない。
重たげなまぶたの奥から何かを見ている。"
今日の朝日新聞1面から。
「田中さん」とは、
写真に写っている田中実子さん。
2歳11ヵ月で水俣病を発症して言葉を失いました。
今年、68歳になったのだそうです。
"半世紀前、カメラのファインダー越しに、
その瞳を見つめた米国人がいた。
写真家ユージン・スミス（1918～78）。
70年、ニューヨークの仕事場を訪ねてきた日本人男性から
工場排水によって水俣で多くの被害者が出ていると聞き、
翌71年から水俣に移り住んだ。"
写真で水俣病を世界に伝えた
ユージン・スミスを描いた映画公開に合わせた特集です。
どこかでお読みください。
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