側近の暴挙

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"2012年に首相の座に返り咲いた安倍晋三は
当初「対中牽制(けんせい)」を強調したが、
徐々に「競争」から「協力」へ軸足を移す。
その転機となったのが
「習近平(シーチンピン)国家主席に宛てた
安倍首相親書の書き換えだった」。
複数の政府関係者はそう証言する。"

今日の朝日新聞1面の特集「未完の最長政権 第3部」より。

"二階訪中はその翌年。
谷内らが手がけた親書原案は
「日本は一帯一路に慎重に対応していく」方針で作成され、
安倍、副総理の麻生太郎、官房長官の菅義偉らの了承も取り付けていた。
だが、中国側に渡った親書は、その方針と正反対の内容となっていた。"

政府関係者によれば、谷内に抗議された安倍は
「僕もどうかなと思ったんだけどね」と語ったという。
谷内は麻生や菅にも訴えたが、
「(書き換えは)黙認された」(政府関係者)。"

書き換えたのは安倍側近の首相秘書官、今井尚哉。
こんなに大事なことを一秘書官が書き換えるとは!
なんたる暴挙。

"親書の詳しい内容はいまも明かされていない。
だが、今井は後に月刊誌「文芸春秋」のインタビューで
「(原案には)一帯一路についてあまりにも後ろ向きな内容しか書かれていない。
こんな恥ずかしい親書を二階幹事長に持たせるわけにはいかないと、
相当修正を加えた」と認め、
「『一帯一路についても可能であれば
協力関係を築いていきたい』との文言を入れた」と告白している。"

ちゃんとした外交の知識もセンスもあるようには思えない人間が
権限を超えてこんなことをするとは。
「僕もどうかなと思った」なんて、側近政治にしてもお粗末すぎます。
驚きました。