80年前の1930年代と似た"危機の予兆"?

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

"米国でいま、
アジア系住民を標的にしたヘイトクライム(憎悪犯罪)が急増している。
米カリフォルニア州立大の憎悪・過激主義研究センターによると、
ニューヨークなど全米16都市で昨年に起きたアジア系への憎悪犯罪は前年の2.4倍だ。"

今日の日経新聞の特集「パクスなき世界」から。
「憎悪・過激主義研究センター」というものがあることにも驚きますが、
事態は深刻化していますね。

"格差と不平等が常態となり、富を再配分する機能が弱まった社会はもろい。
ゆとりがなくなった人々から公共心や他者への寛容さが失われ、
異質なものを安易に排斥するムードが漂う。"

80年前の1930年代と似た"危機の予兆"があるという記事です。

"新型コロナウイルス禍により、
個人の豊かさは90年ぶりの落ち込みを示す。
2020年の1人あたりGDPは世界の85%の国で前年より減った。
その比率は大恐慌後の1930年代を上回る。"

こちらも深刻です。

"歴史は絶えず韻を踏む。

いまが過去と異なるのはコロナ禍が人々に危機を実感させ、
歴史的にみても不安定な時期にさしかかったと
皆が早めに自覚できたことだ。
「パクスなき世界」に生きているという認識を
新たな秩序づくりにどうつなげるか。
現代を生きる私たちは歴史という舞台の観客ではない。"

「現代を生きる私たちは歴史という舞台の観客ではない」とは
すいぶん大見得を切ったものですが、
よく考えなくてはいけない時期であることは間違いないですね。