ザルツブルク旅行⑧マチネ、「アルチーナ」

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8月10日

11時開演の
モーツァルト・マチネと名付けられたコンサートは、
アンドルー・マンゼ指揮モーツァルテウム管弦楽団、
フランチェスコ・ピエモンテージのピアノという編成。
座席はなんといちばん前。

プログラムは、
ディヴェルティメントKV.137、ピアノ協奏曲第27番、
交響曲第40番というおいしい組み合わせ。

ディヴェルティメントの時は、
マンゼさんの指揮が力が入りすぎて
オーヴァー・アクションな気がして笑っちゃいましたが、
最後の短調交響曲の時には、
素晴らしい効果を生んでいました。

ピエモンテージの演奏も含めて
素晴らしいコンサートでした。
さすがはモーツァルトの街です。
ピエモンテージのアンコールは
シューベルトの「即興曲作品142の2」だったそうです。

15時からは
"モーツァルトのための小劇場"で
ヘンデルの「アルチーナ」でした。

アルチーナ&モルガーナの魔女姉妹が支配する島に、
愛する男を探しに弟に変装して潜入したブラダマンテの話。
惚れやすい姉妹はそれによって滅びます。

このオペラの演出は再演ですが、
これまた現代の服装に置き換えた演出です。
初めて観る演目のひねった演出って
ちょっと理解するのに時間がかかりますね。

歌は、
主演のチェチーリア・バルトリはもちろん、
どの歌唱も素晴らしかった。
なかでも、
恋人役のカウンターテナー歌手
フィリップ・ジャルスキーの技巧の冴え、
魔女の妹役サンドリーヌ・ピオーの
情念豊かな歌唱が群を抜いて素晴らしかった。
感動しました。

音楽はリズム感のいい演奏で、
ドライヴ感があってこれも素晴らしかった。
やや乾いたキレのいい音は、
日本とは違う湿度のせいもあるでしょうかね。

ヘンデルの音楽は、
時たまバッハのマタイ受難曲を思わせるところもあって、
印象的なメロディ満載でした。
またいつか観てみたいものです。