崩れ始めた東アジア秩序

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"東アジアの各地ではこの1カ月、
外交上、安全保障上の出来事が次々と発生した。
しかし、これらの出来事は、
より大きな一つの病気の諸症状にすぎない。"

"これまで当然のこととされてきた
米国の軍事的優位性や外交の予測可能性は、
もはや前提にはできない。
中国は、東アジアの安全保障体制の中で
もう米国の後じんを拝するような役割を
受け入れるつもりはない。
こうした新たな環境の中で、
ロシア、日本、北朝鮮などほかの国々も
アジアの安全保障に関する従来のルールを
どこまで逸脱できるのかを試している"

8月9日の日経朝刊オピニオン欄の
英フィナンシャル・タイムズ・コメンテイターによる
「崩れ始めた東アジア秩序」より。

"中国が米国の覇権に挑戦状を突き付けた結果、
アジアで米国がどれほど覇権を
維持できるのかが問われるようになった。
トランプ氏はこの問題について安心材料を与えるどころか、
米国の日本や韓国との同盟関係に
どれほどの価値があるのかという疑問を
公的な場で呈することで、
覇権国としての米国の今後に対する不安を高めている。
アジアのある国の外相は最近、
「トランプ氏がもたらした打撃は、
彼が大統領を退任した後も残るだろう」と筆者に語った。"

「今、地政学的状況が変わり、
これまで凍結されてきた様々な対立が再び表面化してきた。
氷が解けるにつれ、事態は急激にかつ、
危険で予測不能な方向へと展開していくかもれない。」
というこのコラムの結論は不気味です。