輝かしいソコロフのヴァイオリン

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恒例の
新日本フィルのルコンサートを聴いてきた。
座席はいつもの1階7列21番。
狭いけど真ん中で観やすい席だ。

●曲目
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77*
アンコール)
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番"バラード"
   ***
ドヴォルジャーク:交響曲第7番 ニ短調 op.70 B.141
アンコール)
ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲 op.72-2 op.72-1

●出演者
指揮:上岡敏之
ヴァイオリン:ヴァレリー・ソコロフ*

前半のブラームスの協奏曲を弾いた
ヴァレリー・ソコロフのヴァイオリンは、
柔らかさと強さを兼ね備えていて、
矛盾した言い方かもしれないが
"ふくよかででしなやかで強靭な音"。
僕が大好きなイザベル・ファウストを思わせる
輝かしい音だった。

小さな交響曲並みにドラマチックな第1楽章、
メロディアスに歌い上げる第2楽章、
華やかに駆け抜ける最終楽章と
幅広い音の波が耳に気持ちいい。

アンコールのイザイがまた素晴らしかった。
万華鏡のような変幻自在な音を堪能した。

後半のドヴォルザークの交響曲第7番も素晴らしかった。
ファンファーレの華やかさと、
行進曲の高揚感と、優しいメロディと、
人が交響曲に求める全てが入った分かりやすい曲を、
堂々と演奏して実に気持ちよかった。

指揮者の上岡敏之も、
指揮台後ろの支えのポールを、
まるでポールダンスのポールのように駆使して(笑)、
視覚的にもダイナミックな指揮を繰り広げた。
胸のすく快演。

アンコールにスラヴ舞曲を2曲やったけど、
演奏はよかったが、
いらなかったかも。
メインの曲の演奏が素晴らしかったら余韻に浸りたい。
アンコールは余計に感じますね。

ネットを見てたら、
こんなブログを見つけた。

"響き自体は全体的にまろやかな柔らかさがあるのですが、
そのなかにタイトでしっかりした芯もあります。
なかなか甘く歌ったとしても男性的な締まりがある響き。
(あまりバリバリのロシア系は感じさせない音色です。)
キレもよく、節度があり明晰です。
低音から高音までバランスよく、安定感があります。
音楽性の豊潤さについても文句なしです。"
だめ人間の暇つぶしです

この言葉に完全に同意。
ちなみに、
彼の外観についても同意ですよ(笑)。