若き2人の才能を堪能

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

すみだトリフォニーホールでの、
ユリアンナ・アヴデーエワ・プロジェクト
〈コンチェルト〉を観てきた。
座席は<ピアノ・リサイタル>と同じ1階4列14番。
観やすい席だったが、
オケとピアノのバランスは
ちょっと悪かったかも。

曲目)
ストラヴィンスキー/ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ
ストラヴィンスキー/バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 op.23

初めて聴く曲なので
あまり期待していなかった、ストラヴィンスキーの
「ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ」は
、とても素晴らしい曲と演奏だった。
曲の前半は正直言って
いまいち構成感がつかめなかったが、
大盛り上がりのジャズのようなフィナーレは、
アヴデーエワのピアノもオーケストラもノリノリで楽しめた。

まったくカリスマ感のない
風貌(失礼!)のカチュン・ウォンは、
次の「火の鳥」でも
緊張感ある静寂部からクライマックスまで、
表情豊かな指揮で魅了してくれた。

生でなくては聴けない
繊細で微弱な音から目の覚めるような大音響まで、
自在にコントロールしていた。
30歳の俊英恐るべし。感動しました。

後半の、
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、
さすがに素晴らしかった。

カチュン・ウォンが指揮をしながら
アヴデーエワを見る視線の先に僕の席があったので、
客席にいながら、
ウォンの指揮で音楽が進むさまを
直に見させてもらった気分だった。

オーケストラの音のダイナミズムを
巧みに操るウォンにアヴデーエワが応答。
とくに最終楽章の盛り上がりは大変なもの。

ショパン国際ピアノコンクール優勝の
勲章を活かしつつ
芸域を広げているユリアンナ・アヴデーエワと、
これから登りゆく有望な指揮者
カチュン・ウォンの共演は
じつに楽しく素晴らしいものだった。

ユリアンナには、
今度はラヴェルやショスタコーヴィッチなど
多彩なレパートリーに挑戦してもらいたいと思う。

カチュンには、
"凡人が起こす奇跡"のような面白さがあるので、
"アジアのグスターボ・ドゥダメル"のような
ポジションが期待できそう。

今後が楽しみです。

コンサートの後は、
飲み会に行く妻と別れて、
かねて狙いをつけていた「馬力 錦糸町本店 」へ。
ホッピーを頼んだら、
「赤ですか?」と聞かれて分からなかったけど、
55周年記念のプレミアム・ホッピーだそう。
この店では、
普通のホッピーと同じ値段。
ビールにより近い苦味がいい感じだ。

一番人気だという馬力とうふを頼んでみたが、
ニンニクスライスが大量に載ったスタミナ系。
家に帰ったら、
明日のためのケアが必要そうです(笑)。