円熟の歌声

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国際フォーラムで
カエターノ・ヴェローゾのコンサート

かなり年齢層の高い客層のなかで、
会社の同僚の顔もちらほら見かける。

コンサート慣れした客が多いせいか
時間ぎりぎりまで客席が閑散としていて、
ちょっとビックリした。
それでも、
ブザーが鳴ると、きっちり満員になる。

8年ぶりの来日というが、
僕は日本で観るのははじめて。
以前、NYセントラル・パークの
無料コンサートに坂本龍一と出演したのを
観たことがあるだけだ。

バックミュージシャンは
チェロのモレンバウムをリーダーに6人。

 Caetano Veloso(カエターノ・ヴェローゾ) ヴォーカル
 Jaques Morelenbaum(ジャキス・モレレンバウム) チェロ
 Lula Galvao(ルーラ・ガルヴァン)  ギター
 Pedro De Sa(ペドロ・ヂ・サー)  ギター
 Jorge Helder(ジョルジ・エルデル)  ベース
 Carlos Bala(カルロス・バーラ)  ドラムス
 Leonardo Reis(レオナルド・ヘイス)  パーカッション

全体の感想としては、「渋い!」のひとこと。
けっしてフルパワーにせず
声も音量も緊張を保ちながら
隅から隅までコントロールしている
大人の音楽を創り上げていた。

圧巻は、
コンサート中盤のソロでの弾き語り。
たった一人でフォーラム全体を魅了してしまった。
変幻自在の声色で
小さい音量から一瞬声を張りあげて
聴き手をひきつける。

新星堂で試聴してみて結局買わなかった
「異国の香り~アメリカン・ソングス」が多かったが、
カエターノが歌うなら
やはり「ラヴ・ミー・テンダー」より
「ククルクク パロマ」の方が僕は好きだ。

ほとんどの曲をかなり大胆に
アレンジしているにもかかわらず
観客は一瞬にして反応していた。

僕にとっては、
ちょっと予習が必要なコンサートだった。
こんなページこんなページ
これから復習をしてみよう。
(しかし、いまあげた「ロック世代のポピュラー音楽史」って、
なかなかの力作ですねえ)