素晴らしいバッティストーニのショスタコーヴィチ

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アンドレア・バッティストーニ指揮
東京フィルハーモニー交響楽団の公演を聴いてきました。
東京オペラシティコンサートホールの
2階L1列61番。
ステージに向かって左の
ギャラリーのいちばん後ろでした。

前半が、
ボロディン「だったん人の踊り」、
パヴェル・ベルマンのヴァイオリンによる
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番、
そして後半は
ショスタコーヴィチの交響曲第5番というプログラムです。

指揮:アンドレア・バッティストーニ
ヴァイオリン:パヴェル・ベルマン

●曲目
・ボロディン/歌劇『イーゴリ公』より"だったん人の踊り"
・ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲第1番
   ***
・ショスタコーヴィチ/交響曲第5番

ショスタコーヴィチの曲は
どちらも好きな曲なので楽しみだったけど、
実に素晴らしい演奏でした。
中でも、弦楽器の響きが抜群。

スピード感あふれる演奏と、
局面によっては綿々と情念に訴え、
時に諧謔味を巧みに表現するバッティストーニは、
ショスタコーヴィチ向きの指揮者なのかも・・・。

ヴァイオリン協奏曲は
第3楽章のパッサカリアが大好きで、
ベルマンの演奏も素晴らしかったけど、
今日は最終楽章の疾走感が途轍もなく素晴らしかった。

「革命」の副題を持つという交響曲第5番は、
ふだんは英雄的な側面が印象に残るけど、
今日は抒情的な側面の表現に感銘を受けました。
オーディオ再生では印象に残りにくい第3楽章は、
精妙なアンサンブルと音量のコントロールで、
生演奏ならではの醍醐味を味わわせてくれました。

アンコールはなし。
圧倒的な感動を受けた後は
アンコールはむしろ邪魔だと思います。

やはり、生のコンサートはいいですね。
今回はライヴ録音もしていたようなので、
発売されることを期待して待ちましょう。