「予測できない未来に対する恐れ」の克服

"予測できない未来を受け入れ、
無知を恐れず多様な可能性を肌で感じ取り、
あるとき社会が非線形に一気に変わることを
おもしろいと思える人々が増えること。
これが著者の願いであり、
本書にはそのための視座が数多く含まれている。"

日経新聞読書欄から
『9プリンシプルズ』(伊藤穣一、ジェフ・ハウ著)の
日本リサーチ総合研究所主任研究員・藤原裕之さんの書評から。

出版界の人間として
デジタル化の波に揉まれていると、
どう反応したらいいか分からないことがよくありますが、
最近は、こうした"ノーガード戦法"的な
開かれた感性が必要だと感じます。
結局、その場で感じ、考えるしかないんですよね。

"評者には、大半の企業には
予測と計画に基づいた行動原理が浸透しており、
経営者や社員もそこに居心地の良さを感じているようにみえる。
意識の裏にある予測できない未来に対する恐れは、
創造性や柔軟性を抑制し、
長期的には社会の健全性をつぶしかねない。"

「予測できない未来をおもしろがるための行動原理を提示している」と
評者が言うこの本を読み込んで、
「予測できない未来に対する恐れ」を克服したいものです。