サントリーホールで
イーヴォ・ポゴレリッチを聴いて来た。
座席は1階20列4番。
左端で、
手元がよく見える席だった。
ポゴレリッチは、
20年前にNYで
コンサートのチケットを買ってあったのに、
引っ越し準備中に紛失して
観られなかったという因縁のアーティストだ。
●曲目
ショパン: バラード第2番 ヘ長調 op.38
: スケルツォ第3番 嬰ハ短調 op.39
シューマン: ウィーンの謝肉祭の道化 op.26
***
モーツァルト: 幻想曲 ハ短調 K.475
ラフマニノフ: ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.36
前半は、
ショパンのバラードとスケルツォ、
そしてシューマンの「ウィーンの謝肉祭の道化。
なんだか、判断停止だった。
これがショパン? シューマン?という感じ。
どちらかというと
ヴァレリィ・アファナシエフ的なテンポが遅く分析的で、
曲を再構築したかのような演奏。
強く弾く部分が多くて
やや全体の構成感とメリハリを欠いた気がしたが、
どうなのだろうか?
ショパン国際ピアノコンクールの本選落選以来、
物議を醸しているポゴレリッチだが、
後半のラフマニノフのピアノ・ソナタで判断したい。
後半は、
モーツァルトの幻想曲からスタート。
これもとってもゆっくり弾いたが、
曲のせいか
後半になって力が抜けたせいかとてもいい感じ。
曲間に拍手をさせないポゴレリッチは
そのままラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番へ。
幻想的な雰囲気と
前半よりも繊細さが際立った演奏でグッと惹きつけられた。
最終楽章の盛り上がりは
今日のクライマックスだった。
素晴らしい!
アンコールのシベリウスは
程よく力が抜けて、
個人的にはいちばん良かったかも。
ただし、
ポゴレリッチで最後まで違和感が残ったのはリズム感。
僕だけかもしれないが、
音楽のドライヴ感がどうしても掴みきれなかった。
ピアノを弾く人だと違うのかもしれない。
コンサートの後は、
かなり久しぶりに荻窪「煮込みや まる。」へ。
土日の遅めの時間はまったりしてるそうですが、
女将によるとどうも土日に来たのは初めてらしい。
飲みすぎないように気をつけて早めに帰りましたよ。
ごちそうさまでした。
コメント