ふと思い出して、むかし読んだ
「ソフトウェア考現学」を
amazonのマーケットプレイスで買って読みかえした。
サブタイトルの
”基礎概念への最新おもしろガイド”そのままで
コンピュータの基礎的な考え方から
当時の最先端の考えまで分かりやすく教えてくれる。
しかもその文章が気が利いていて面白い。
たとえば、
「すばらしき仲間(FORTRANとBASIC)」の節では
FORTRANとBASICが喧嘩を始める。
<BASIC>
何がプロの道や。FORTRANなんか大昔の遺物で、
生きた化石やないか。
<FORTRAN>
何ぬかしよるんや。
おまえなんか、もうすぐLOGOやLISPに蹴落とされて、
右や左の旦那様や。
すると仲裁に入ってくるものがいる。
<PL/I>
まあまあまあ、おっさんら、ちょうまちいな。
<APL>
せやせや、ここはわしらにまかせんかい。
<FORTRAN>
なんや、このIBMの回し者めが、でかいずうたいしよって。
<PL/I>
でかいずうたいは生まれつきや。すかんおっさんやな。
下手に出とったらええ気になりよって
<APL>
まあまあまあ、落ちつかんかい。
<BASIC>
何やこいつ、ええかっこしよって。この変態キャラクタ・セットめ。
こんな調子だ。
コンピュータ言語の知識のない人には
何にも面白くないかもしれないが、
ニヤッとさせられる。
現在の技術について、こんな本を読みたいものだ。
著者の萩谷教授も
「流行の話題の裏にある哲学や蘊蓄は古くなるものではないのに、
と恨みったらしく思ってしまう」などと言わず、
新たに改訂版を書いていただけないだろうか。
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